おなかの赤ちゃんの
発育に大切な羊水。
この羊水が濁ってしまうことがあります。
羊水が濁るとは?!
(羊水混濁ともいいます)
どういうことなのでしょう?
その原因や赤ちゃんへの影響を
調べてみました。
[quads id=1]
羊水混濁の原因はうんち?!
photo credit: 211806886 via photopin (license)
正常な羊水は
透明だったり白っぽく
羊水の量も基準値があります。
→赤ちゃんからのSOSを見逃すな!羊水が少な過ぎるその原因は?
しかし羊水が黄色っぽくなったり緑色になることがあります。
羊水が濁ってしまう羊水混濁です。
この原因は
赤ちゃんが子宮内でうんちをしてしまったから!
普通、赤ちゃんは子宮の羊水内では
尿はしますが排便はしません。
なぜ赤ちゃんは子宮内で排尿をするのかは、
こちらを読んでみてください♪
ではなぜ赤ちゃんがおなかの中で
うんちをしてしまったかというと
おなかの中で
赤ちゃんが酸素不足
になっているからです!
赤ちゃんが酸素不足になる原因は
さまざまあります。
・胎盤が剥がれてしまう常位胎盤早期剥離
・予定日を過ぎてしまい胎盤機能が低下する
・へその緒が首に巻きついたり、
臍帯自体がつぶれてしまう
いずれも一時的であっても
赤ちゃんへの酸素供給を
出来なくさせてしまうことが原因
で羊水を濁らせてしまいます。
妊婦さんの喫煙によっても
胎児への酸素不足になってしまいます!
⇒【妊娠中のタバコ】たばこが胎児に与えるのは悪影響しかないのはなぜ?
このときに酸素不足が軽く短期間であれば
あまり大きな問題になることもありません。
しかし
赤ちゃんが酸欠状態になり
無理して濁った羊水を飲み込んでしまうと
大きな問題になります!
胎便吸引症候群を引き起こしてしまう!この症状は?
赤ちゃんが子宮内でする便を
胎便といいます。
羊水が胎便で汚染され、
その汚れた羊水を胎児が飲み込んでしまうと
胎児の肺や気管支を胎便で
詰まらせてしまい呼吸困難になってしまいます。
これが
胎便吸引症候群です。
基本的には排便が行えるようになる
36週以降の胎児に起こります。
分娩中になんらかの原因で
羊水混濁になってしまい
(もしくは元から羊水混濁)
胎便吸引症候群になってしまう
赤ちゃんが多いようです。
胎便が一度詰まってしまうと
粘り気がありなかなか除去できません。
そのため赤ちゃんに
・呼吸困難
・チアノーゼがおきる
・肺炎など感染症を起こす
といった危険があります。
さらには
・肺気腫(吸い込んだ酸素が肺に溜まる)
・肺気胸(肺に小さな穴があくこと)
という病気を引き起こす危険もあります。
もしも生まれてきた赤ちゃんが
胎便吸引症候群だったらどうなるのでしょうか?
胎便吸引症候群の治療法
出産時すぐに赤ちゃんの口や鼻に
残っている羊水を取り除かれます。
もしすでに器官や肺にまで
汚れた羊水が入っているときは洗浄します。
赤ちゃんの重症度によりますが
NICUでの治療となり酸素補給や
人口呼吸器などを使い、
また感染症予防のために
抗生物質の投薬もされます。
でも安心してください!
胎便吸引症候群を起こした
赤ちゃんのほとんどは助かっています。
しかし重症化した場合、
特に持続性肺高血圧症を引き起こした場合は
命にかかわる可能性があるという
危険な病気でもあるのです。
まとめ
羊水の色なんて
自分自身で気付くことはとても難しいです。
エコー検査でもなかなか
はっきり識別することは出来ません。
しかしエコー検査で
赤ちゃんの状態をしっかり検査してもらい
また自分でも胎動や破水・出血など
いつもとの違いを感じるようにしてください。
もしも何か異常を感じたら病院を受診しましょうね。
他にも妊娠トラブルについての記事があります。
良かったら読んでいただけるとうれしいです。