「稽留流産」
子宮内で胎児が死んでしまっている状態で
なんと妊婦さんの10人に1人~2人の
確率で起こることでもあるのです。
妊娠すると感じるつわりですが
稽留流産の場合はつわりが続くのか
つわりがなくなってしまうのか、
基礎体温と関係するのか?
今回は「稽留流産」についてご紹介します。
初期流産のほとんどは
受精の時点で運命が決まっています。
妊婦さんの不注意なんてことは絶対ありません!
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稽留流産(繋留流産)とは?その原因
稽留流産とは、
胎児の発育が止まり死亡しているものの
子宮内に胎盤など組織がとどまっていることを言います。
- 胎児が確認できない。
- 胎児の確認はできているが心拍が確認できない。
- 胎児も心拍も確認できたが、その後心拍が止まってしまった。
このような検診結果が出たときに
「稽留流産」と診断されます。
稽留流産は他の流産と違い、
出血や腹痛といった自覚症状がない
ことが多いのが特徴的です。
そのため定期健診でのエコー検査で
初めて胎児の心拍が確認出来ず、
発覚するケースも多くあります。
自覚もなく胎児の心拍がみられないことを
告げられ、とてもショックが大きく
現実を受け止められない人も多いです。
精神的、身体的な負担のサポートを
ご家族でしてあげてくださいね。
しかし中には少量の出血が続いたり
胸のはりがなくなったりという
違和感を感じたという方もいます。
稽留流産は妊娠22週未満でなら
起こりうる可能性がありますが
稽留流産の多くは、妊娠初期の段階
12週目未満に起こりやすいです。
自覚もなくエコー検査で発見されることが多く
特に妊娠6~8週目頃に発覚しやすいです。
正常な妊娠の場合、妊娠7~8週までに
胎児の心拍を確認することができ、
心拍の確認後の予後は95〜99%で良好
と言われますが、稽留流産の中には心拍を
確認後にだんだん弱まり、止まってしまうこともあります。
必要以上な心配はいけませんが、
油断せず定期的に妊婦健診を受け
赤ちゃんの成長を確認することが大切ですよ。
稽留流産の兆候や時期について詳しくはこちら
→稽留流産の兆候は?流産しやすい時期がある?自分でできる予防策
稽留流産の原因は?
稽留流産の主な原因は
「胎児の染色体異常」
「受精卵の生命力の減退」
そのため妊婦さん自身で予防することは難しいです。
受精卵の時点で運命が決まっていることが多く
受精卵が着床したものの継続して
成長する力がなかったのですね。
流産する確立は全妊娠のうち10~15%です。
その中でも稽留流産の確立は
6人に1人と珍しいものではないのです。
妊娠12週以前の流産は仕事や運動などが
直接流産の原因となることはほとんどありません。
しかし稽留流産でも12週以降は
母体側の原因となる可能性もあります。
とくに喫煙・病気またストレスなど
流産の要因にあり得るものを失くすことも大切です。
→【閲覧注意】妊娠中にタバコがやめられないあなたに!胎児への影響
稽留流産のときにつわりは?基礎体温はどうなる?
稽留流産と診断後も
つわりの症状が続くことがあります。
胎児は死亡していますが、
胎盤や絨毛といった妊娠のための組織が
残っていることやホルモンの分泌影響により
つわりの症状が残ることがあります。
しかし稽留流産を経験した方の中には、
つわりがなくなった、軽くなった
という方もいるし、手術を受けるまで
つわりがあったという人もいらっしゃいます。
通常の妊娠でもつわりは人それぞれなので
稽留流産でも個人差があるので
つわりが軽くなったからと心配し過ぎないで
医師に相談しましょう。
つわりって早いといつから?詳しくはこちら
→【妊娠初期】つわりは早い人ならいつから始まる?いつまで?見分け方
基礎体温は妊娠をすると高い状態が
妊娠12~15週頃まで続くのですが、
この以前に基礎体温が下がると
稽留流産になってしまうのでは?
と不安を覚える方も多いです。
もしも子宮内で胎児が死亡していても
まだホルモンは分泌されるので
基礎体温は高い状態が続くケースがあります。
必ずしも基礎体温が下がるわけでもありません。
基礎体温の低下と稽留流産の関係性はないと言えるでしょう。
しかし妊娠週数によっては
胎盤がすでに形成されている場合など、
ホルモンの分泌が抑制され、
基礎体温が下がることもありえます。
あまりにも基礎体温が低い状態が続くときは
産婦人科を受診されるのが良いですね。
稽留流産の治療方法
稽留流産と診断確定された場合
子宮内に残った胎児や組織を取り除く
子宮内容除去術が必要となります。
多くの医師が手術を推奨するのは、
このまま放置すると強い腹痛や出血、
場合によっては子宮内感染も起こりうるためです。
母体に大きなダメージを与える結果に
なることが予想されるからです。
また母体や胎児の状態によっては
待機療法(自然排出)を希望することも出来ます。
手術について、リスク、体験談をまとめた記事はこちらです。
→【稽留流産】手術か自然に待つか?リスクや費用・体験談について
まとめ
稽留流産の原因は染色体異常のことが
多く、残念ながら生きていくための
力が足りなかったのです。
万が一、稽留流産となってしまっても
自分を責め過ぎないようにしてください。
稽留流産になってもつわりが続くこともあり、
なくなることもあります。
また基礎体温の低下ともあまり関係ありません。
次の妊娠のために心と体を休め、
母体である子宮機能を向上させることが大事!
妊娠しやすい体にするためにも毎日の葉酸摂取は大切です。