前回、妊娠中にかかると危険な感染症をまとめました。
妊娠中は免疫力も落ちるので、病気にかかると重症化することもあります。
なるべくなら人ごみなど避けたほうがよいのですが
普段から気をつけられる予防法をまとめてみました。
[quads id=1]
感染症からの予防法
どの感染症にも言えることですが
まず感染症に感染しているか検査をしましょう。
自分がどんな免疫を持っているかを知ることで
今後の予防法も変わってきます。
妊娠検診の際に
梅毒検査
B型肝炎抗原検査
C型肝炎抗体検査
HIV抗体検査
HTLV-1抗体検査
は、ほとんどの産科施設で実施されます。
しかしトキソプラズマ、サイトメガロウイルス抗体検査など
任意の検査になってしまう感染症も多くあります。
心配なことは放っておかず、何でも主治医に相談しましょう!
風しん
風しんには効果的な治療法がないため、重要な予防法はワクチンの接種です。
妊娠希望の女性は抗体が無いのなら妊娠以前にワクチン接種を受けておくべきです。
しかし、すでに妊娠しているのであれば予防接種は出来ません。
風しんが流行している時期は、出来るだけ人混みに出ないようにしましょう。
そして外出時はマスクを着け、外出後は手洗いを十分に行うことを徹底しましょう。
多くの20~30代の男性で風しんの免疫のない人がいます。
ご主人や家族など、予防接種を検討するようおすすめします。
知らずに妊婦さんに感染させてしまう前に・・・
HTLV-1
ウイルスを持っているかどうか、血液検査で簡単にわかります。
HTLV-1の母子感染の経路は主に母乳授乳での感染です。
そのため、
・母乳ではなく育児ミルクを与える
・3ヶ月以内の短期授乳(4ヶ月以上の授乳感染率は、
3ヶ月以内の感染率に比べ10倍以上になります。)
・24時間冷凍した母乳を与える
この3つが赤ちゃんへの予防に有効とされています。
サイトメガロウイルス
サイトメガロウイルスは日常ありふれたウイルスです。
特に乳幼児の唾液や尿に大量に排出されます。
小さな子供と接する妊婦さんは、
食器の共有や食べ残しを食べることなどをやめましょう。
できるだけ唾液や尿に触れないようにし、
おむつ替えなどで触れた後はきちんと手洗いを心がけてください。
トキソプラズマ
妊娠中は、肉は十分加熱し生肉製品なども食べないようにしましょう。
生肉を扱った後の調理器具の消毒や手洗いを徹底しましょう。
ガーデニング、猫のトイレを掃除はできるだけしないようにした方が良いでしょう。
どうしても行う場合は手袋・メガネ・マスクをつけるなど注意をしてください。
詳しい記事はこちらにまとめてあります。
B群溶血性レンサ球菌
妊娠中でも保菌テストをすることで分かります。
保菌していることが分かれば
出産時に母体へ抗生物質の点滴投与をするなど
赤ちゃんへの感染を防ぐことができます
性器クラミジア感染症、単純ヘルペスウイルス
ウイルスなど細菌感染をなくすためにも
妊娠中の性行為にはコンドームを使用しましょう。
病原体によっては唾液を介して感染することもあります。
オーラルセックスも危険があります。
リステリア症
殺菌されている確証のないナチュラルチーズやスモークサーモンなど
保菌の可能性のあるものは食べないようにしましょう。
リステリアは加熱により死滅するので、加熱して食べることも予防対策の一つです。
基本は正しい手洗いとうがいで感染を防ぐ
毎日確実に出来る予防法は”手洗い”と”うがい”です。
正しい手洗いとうがいの方法を知っておきましょう!
正しい手洗い
正しいうがい
うがい液を3回に分けて行います。
うがい液を口に含み口を閉じ
食べかすや口の中のウイルスを
取るためにクチュクチュとうがいをし、吐き出す。
もう1度うがい液を口に含み
しっかり上を向いてのどの奥までいきわたるように
うがいをします。
「ガラガラ~」と発声しても良いでしょう。
うがい液を吐き出します。
もう一度②のうがいをします。
うがいが出来れば吐き出します。
画像http://pro.saraya.com/
まとめ
こまめな手洗いやうがい、外出時のマスクなど
通常の方からしてみれば過剰かもしれません。
しかし赤ちゃんをウイルスから守れるのも妊婦さんだけです。
後悔しない結果にならないためにも
出来る予防はしておくべきだと思いますよ。